ピーキングの時期は選手によって違いますが、特に女子は荒川静香さんやキム・ヨナ、アデリナ・ソトニコワなど、オリンピックにピークを合わせるのが上手い選手が多いなと思います。
そんな中、オリンピックの翌シーズンにピークが来る選手、それが私をフィギュアの世界へと導いてくれた安藤美姫さんです。
【オリンピックの翌シーズンに見せる他を寄せ付けない強さ】
私は美姫ちゃんにハマってからも時々試合をチェックするぐらいで、一試合も逃さず見るというほどではないライトファンだったのですが、2010年のオリンピック後のシーズンに関しては、ほとんど全ての試合を見ていたと思います。このシーズンの美姫ちゃんは序盤から絶好調で、グランプリシリーズ2戦2勝でファイナルに進出し、ファイナルではショートプログラムを変更した影響で出遅れましたが、フリーは後半に5つのジャンプを入れる鬼構成を見事に滑り切りました。
そして全日本のフリーも素晴らしい内容で、演技後には渾身のガッツポーズを繰り出し、貫禄のある演技で見事優勝しました。
その後四大陸選手権も優勝し絶好調の中、3月に東日本大震災が起こり、私が住んでいた東北地方では電気が止まり、大学からの指示でしばらく地元に避難することになりました。
【震災後の日本を元気づけた世界選手権での勇姿】
震災により4年ぶりに東京で開催予定だった世界選手権は延期され、モスクワで開催されることになりました。震災で大学の新学期開始も延期され、私生活にも影響が出ていましたが、世界選手権は何としてでも見たいと思い、地元で食い入るようにテレビを見ていました。
日本は大変な状況でしたが美姫ちゃんはそれでも強く、世界選手権でもフリー番長ぶりを発揮し2度目の優勝を飾りました。
前回初優勝を飾ったのもオリンピックの翌シーズン、そしてこのときの優勝もオリンピックの翌シーズンと、見事にオリンピック後のシーズンにピークが来ており、この演技をオリンピックでできていればという思いもありました。
しかしこのシーズンはグランプリファイナル以外全勝と素晴らしい成績で、ファンとしてはこんなシーズンを見られて本当に幸せでしたし、特に震災により日本で開催できなくなった世界選手権では、彼女の活躍が私を含む多くの日本人を元気づけてくれたと思います。
そんな美姫ちゃんが世界女王としてエキシビションで滑った「レクイエム」、日本への思いが込められたあの演技は今でも心に残っています。
インタビューでは日本のことを思って涙ぐんでいて、彼女の思いが痛いほど伝わってきました。
このシーズンは私自身が震災に直面したこともあり、美姫ちゃんのファンとしても一番印象に残ったシーズンでしたが、その後彼女は翌シーズンの休養を発表しました。
大好きな選手が休養して心にポカンと穴が開いた翌シーズン、ブログタイトル通り他の選手にゆらゆらと心が揺れ動く様子を次回はお伝えします。
![にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ](http://sports.blogmura.com/skating/img/skating125_41_z_hinomaru.gif)
にほんブログ村