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Thursday, September 22, 2016

一年で様変わりした日本男子の勢力図

ワールド・フィギュアスケート 55

世界一過酷なオリンピック選考会となった2013年の全日本二日目は、女子ショートから男子フリーまで次々とドラマが巻き起こる長い長い一日でしたが、ついに男子フリーの最終滑走者を残すのみとなりました。

【世界一過酷な男子の最終決戦の結末】

男子フリーを締めくくる最終滑走として登場したのは、大ちゃんや織田くんとともに3強として前回のオリンピックに出場するなど長い間日本男子を引っ張り、ショート3位で再びオリンピックを狙える位置につけた小塚くんでした。

「序奏とロンド・カプリチオーソ」に乗せて全日本の男子最後の演技が始まり、緊張の中迎えた冒頭の4回転を何とかオーバーターンでこらえ、続くトリプルアクセルを鮮やかに決めると、トリプルルッツからの3連続も決めて順調な滑り出しを見せました。

そして後半に入り最初のジャンプ、トリプルアクセルからのコンビネーションを決めると、トリプルフリップにトリプルサルコウと落ち着いてジャンプを決めていき、さらに上品で軽やかなステップで魅了し会場からは自然と手拍子が上がりました。

いよいよ曲は終盤に入ると、2本目のトリプルルッツでまさかの転倒、会場からはああっと声が上がりましたが、最後はイーグルからダブルアクセル-ダブルトウループのコンビネーションを決めて美しい高速スピンで演技を締めくくりました。

ショートと同じく冒頭の4回転を何とかこらえ、このまま大きなミスなくまとめるかと思ったところでまさかの転倒というのは、彼の前に滑った町田くんと同じく最後に拍子抜けしてしまうような展開でしたが、上品な音楽に乗せて彼の上質な滑りを楽しめる素敵な作品でした。

そしていよいよ最終順位が決まる得点発表では、174点台という点数が発表され、彼はショートの3位という順位を守り全日本の表彰台が確定しました。

【若き才能が溢れる中でも輝きを放つベテランの魅力】

上位5選手が250点以上という過去最高レベルの戦いとなった全日本男子シングルは、羽生くん優勝、町田くん2位、小塚くん3位という結果で、1年前に私が初めて生観戦したスケートアメリカの表彰台と同じ顔ぶれとなりました。

1年前のスケートアメリカを見に行ったときはフライトの時間が迫っていて、日本勢が独占した表彰台を見ることなく会場を後にしたのが心残りだったので、ようやくこの3人の表彰台が見られるのかと思うと、あのときのスケアメがこの全日本に導いてくれたのかなと感慨深いものがありました。

しかしその一方で、この日表彰台に上がった3人以上に印象に残ったのは、若手に食らいついていこうとベテランながら2本の4回転に挑み、最後まであきらめず自らの個性を存分に生かし輝きを放っていた織田くんと大ちゃんの演技でした。

男子シングルにのめりこむきっかけとなった羽生くんや、同い年の選手として特別な想いで応援していた町田くんが、1年前のスケートアメリカから急成長を遂げてオリンピック代表に選ばれるというのは、私がずっと望んでいたことでした。

しかしこの全日本では小塚くんのショートの7拍子のリズムに乗せた軽快な滑り、織田くんのフリーの猫足着氷で次々と決める美しいジャンプ、そして大ちゃんのフリーの血に染まりながらも観客を惹きつける華麗な表現を目の当たりにして、日本男子に長年君臨してきた3強の魅力に今さらながら気づいてしまいました。

これまで応援してきた羽生くんと町田くんの躍進により、そんなかつての3強がオリンピックの代表枠を争わなければならないという現実は辛いものがあり、3枠では足りない・・・・・・4枠でも足りない・・・・・・5枠あればみんなが幸せになれたのに・・・・・・5人とも入賞できる力があるのにと、やりきれない気持ちを胸に抱えたまま会場を後にしました。


そんな複雑な想いを抱えたまま全日本最終日となり、いよいよ女子の戦いも決着のときを迎える女子フリーの様子は次回お伝えします。

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Sunday, September 11, 2016

会場でしか味わえない熱気と一体感

フィギュアスケートファン 2012 高橋大輔・小塚崇彦・安藤美姫・羽生・今井・世界のスケーター大 (COSMIC MOOK)

オリンピック代表候補の演技に一喜一憂してきた全日本の男子ショートは、羽生くんの貫禄あふれる演技を皮切りに続々と有力選手が登場しました。

【怪我との闘いに苦悩する選手と観客】

羽生くんに続いて登場したのは、前回のオリンピックで大怪我から見事に復帰して日本男子初となるメダルを獲得するなど、長年日本男子を引っ張り日本のフィギュア界に大きく貢献してきた高橋大輔さんでした。

彼が登場すると物凄い歓声と共にD1SKと書かれたタオルが会場を埋め尽くし、彼がどれだけ日本のファンに愛されているかというのを肌で感じることができ、これだけ熱気にあふれる会場の空気はもう二度と味わえないかもしれないと思い、この光景をしっかり目に焼き付けました。

怪我を抱えていて万全のコンディションとは言えなかったこの全日本のショートでは、最初の4回転で両足着氷になりながらも何とかこらえ、続くトリプルアクセルは成功したと思った瞬間転倒してしまい、ジャンプのたびに会場から歓声や悲鳴が上がっていました。

最後のトリプルルッツからのコンビネーションは何とか決まり、会場からは大歓声が上がっていましたが、最後のスピンでもふらつくなど怪我の影響で実力を出し切れず、見ていて辛くなる演技でした。

採点を待つ彼が呆然とした表情で今にも泣きそうなのを見てこちらまで切なくなり、転倒や回転不足の影響で点数も伸びず、羽生くんの演技後の興奮から一転して会場は重苦しい空気になりました。

【軽快なリズムで会場を一つにした演技】

そんな沈んだ空気の中登場したのは、スケート一家に生まれフィギュア界のサラブレッドとして期待され、長年日本代表として世界選手権銀メダルなど数々の実績を残してきた小塚崇彦さんでした。

冒頭の4回転を何とかオーバーターンでこらえると、「アンスクエア・ダンス」の7拍子のリズムに合わせて会場からも手拍子が上がり、私もこの独特なリズムに何とかついていこうと必死で周りに合わせて手拍子しました。

大きな手拍子で盛り上がる中トリプルアクセルを綺麗に決め、7拍子のリズムに乗った軽やかな滑りで魅了し、こちらも手拍子でリズムを取りプログラムの一部になったような気分で楽しめました。

そして前半が終わると曲調が変わり、こちらも手拍子を止めて一息つきながら見守る中迎えた後半のコンビネーションジャンプは、最初のトリプルルッツでオーバーターンしてしまい、これはまずいと思っていたら何とそこからトリプルトウループを付けて根性を見せました。

そして再び7拍子のリズムになると自然と観客から手拍子が上がり、私もこのリズムにだいぶ慣れてきて楽しんで手拍子に参加できるようになり、リズムを取りながら彼のつるつる滑る軽快で美しいステップを観るのは心地よく、最後まで楽しんで観ることができました。

ジャンプのミスを最小限に抑えて美しいステップやスピンで得点を稼いだ結果90点台の高得点が出て、本人は予想外の高得点に驚いて小動物のようにくるくる表情を変え、不思議そうに両手を広げて観客を笑わせていて、この素直で謙虚なところが日本のファンに愛される理由なんだろうなと微笑ましく思いました。

この「アンスクエア・ダンス」はお茶の間で観ても十分楽しめますが、やはり会場で手拍子に参加しながら観るのは格別で、選手と観客と音楽が一つになって作り上げる一体感を楽しめるこのプログラムは、会場まで観に来て良かったなと思える素敵な作品でした。


そんな会場を楽しませてくれた小塚くんの演技が終わり、会場全体に張り詰めていた緊張感もほぐれてきましたが、まだまだ観客を盛り上げる選手の登場に目が離せない男子ショートの続きは次回お伝えします。

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Friday, July 8, 2016

海外で人生初のフィギュア生観戦


羽生くんの引力により男子フィギュアの世界に引きずり込まれた私は、偶然にも2012年羽生くんとほぼ同時期に北米に渡っており、スケートアメリカに彼が出ると聞いて、勢いでチケットを取りました。

【準備万端で臨んだ初めての現地観戦】

スケートアメリカは思ったよりチケットが安く、しかも前の方の席ががら空きだったので、かなり良い席を取ることができました。

ただ大学に通っていた私は平日見に行くのは難しく、ショートは泣く泣く諦めフリーのみ観戦することにして、しかも終わったらすぐ会場を出ないと帰りの飛行機に間に合わないという、かなりの強行日程でしたが羽生くん見たさで即決しました。

Disney Pumpkin Pooh Bean Bag by Halloween Plush by Halloween Plush [並行輸入品]

この時期はハロウィンが近かったこともあり、かぼちゃをかぶったプーさんのぬいぐるみを投げ入れ用に購入し、さらに日本国旗も手に入れ彼の名前を書き入れた即席の手持ちバナーを作り、空港では他の日本人選手へのぬいぐるみも購入し万全の状態で会場に到着しました。


会場でまず驚いたのは日本人の数で、私の周りの席はほとんどが日本人でした。

そして自分の席がリンクにあまりに近いことにも驚き、こんな近距離で選手の演技が見れるのかと興奮していました。


すると私の隣の席の方がやってきてその方も日本人らしく、その後いろいろお話しさせていただくうちに、彼女は小塚崇彦さんのファンの寄せ書き入りの日本国旗を持って来ており、多くのファンを代表して来ている凄い方だということがわかりました。

【現地観戦デビューは予想外の結末】

そしてついに試合が始まり、後半グループの6分間練習で、初めて羽生くんを含む日本人選手を生で見た時の興奮は今でも覚えています。


まず日本人選手の先陣を切ったのは町田樹さんで、ファンから「たっきーがんば!」と声援を受けていました。

彼の演技をしっかり見たのはこの時が初めてでしたが、ミスがあったものの惹きつけられる魅力があり、その時の「火の鳥」は何度も動画を見返すほど、私にとってお気に入りの作品になりました。

そして小塚くんの出番になると隣の女性が、「たかちゃんがんばー!」と大声で声援を送り、それを皮切りに続々と声援が上がっていきました。

隣の女性は小塚くんの演技中ずっと両手を合わせたお祈りポーズで、ジャンプが決まった瞬間だけ拍手しすぐお祈りポーズに戻っていましたが、近くの席にいた別の小塚くんファンも全く同じ行動を取っていて、ファンの本気の想いをかいま見ることができました。

結果小塚くんは素晴らしい演技で、隣の女性は演技後寄せ書き入りの国旗を振り、その後国旗をリンクにそっと投げ入れているのが印象的でした。

そして最後が羽生くんでしたが、私は声援を送る勇気すら出せず、手持ちのバナーを振って応援するのが精一杯でした。

そして演技序盤の4回転は目の前で転倒してその後もミスが続き、大自爆の演技に呆然としつつも一応プーさんは投げ入れました。

結果は小塚くん優勝、羽生くん2位、町田くん3位と、日本勢が表彰台を独占するという素晴らしい成績でしたが、帰りの飛行機の時間が迫っていた私は表彰式も見れず、羽生くん目当てで来た私にとってはほろ苦い初観戦となりました。

ワールド・フィギュアスケート 55

そんな初観戦だったにもかかわらず、すぐに次の試合のチケットを取り、2度目の観戦に臨む様子は次回お話ししたいと思います。

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