Friday, January 13, 2017

世界のトップを争う日本男子の黄金期

改訂版 - ビューティフル・モーメント・オブ・フィギュアスケート 2014年ISU世界選手権 Beautiful Moments of ISU World Figure Skating Championships 2014 Saitama Japan (Beautiful Moments of Figure Skating)

オリンピックシーズンにさいたまで行われた2014年の世界選手権では、3日目の男子フリーで町田くんが2シーズンかけて熟成させた「火の鳥」を見事に演じ切り、最後にして最高の「火の鳥」を観ることができましたが、その町田くんと優勝を争う羽生くんの登場で会場は再び熱気に包まれました。

ソチオリンピックの金メダリストとしてこの世界選手権に臨み、誰もが優勝候補の筆頭だと思っていましたが、ショートでは珍しく4回転トウループで転倒してしまい、ショート1位の町田くんとは7点差のショート3位でフリーを迎えました。

【逆転優勝を狙って死力を尽くしたフリー】

「ロミオとジュリエット」の激しい旋律に乗せて羽生くんの演技が始まると、冒頭の4回転サルコウを何とかこらえ、続く4回転トウループを鮮やかに決めると、トリプルフリップも決めて順調な滑り出しを見せました。

穏やかな曲調に変わって後半に入ると、トリプルアクセル-トリプルトウループを何とかこらえ、2本目のトリプルアクセルは両手を上げたダブルトウループをつけて美しく決めると、続くトリプルループも綺麗に決めました。

しかしトリプルルッツの着氷で乱れてしまい、ヒヤッとしましたがシングルループとトリプルサルコウを何とかつけてコンビネーションにつなげると、最後のトリプルルッツも見事に決め、見せ場のイナバウアーで会場は最高潮の盛り上がりとなりました。

【2シーズンで見せた急成長と強さの秘訣】

演技を終えると力尽きたのかそのままリンクにしゃがみ込み、2シーズン前のロミオとジュリエットでも最後にばてていたのを思い出しましたが、あれから2シーズンでとんでもない成長を見せたなと思うと感慨深く、会場も総立ちで羽生くんの勇姿を称えました。

このフリーではこらえるジャンプが多かった印象ですが、1年前の世界選手権のフリーでもジャンプをこらえながらも何とか最後まで滑りきっていたのが印象的で、それまで試合でなかなか決まらなかった4回転サルコウを、2年連続で世界選手権のフリーで降りるというのは驚異的だなと思いました。

そして初出場の世界選手権から3年連続でフリーのジャンプを全て降りていてピークを合わせるのが上手いなと感銘を受けましたが、世界選手権ではショートで出遅れてフリーで挽回するというパターンが続いていて、ソチオリンピックでは金メダルだったもののショート1位で迎えたフリーでミスが続き不本意な演技となってしまったので、追われるより追う立場になったときに底力を発揮するんだなと羽生くんの強さの秘訣を見た気がしました。

この渾身のフリーで191点台という高得点を叩き出し、総合得点は282.59点で町田くんと何と0.33点差で辛うじてトップに躍り出るというとんでもない逆転劇を見せ、町田くんの心情を思うと少し切なさも感じましたが、世界選手権で日本男子が優勝争いを繰り広げるという歴史的瞬間に立ち会えるなんて凄く幸せなことだなと思いました。


こうして男子フリーでは日本人同士で激しい優勝争いを繰り広げる中、もう一人の優勝候補の登場で会場が再び熱気に包まれる様子は次回お話しします。

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