Wednesday, January 4, 2017

フィギュアを純粋に楽しむということ

クロックス

ソチオリンピックは真央ちゃんの渾身の演技に感銘を受け、フィギュアへの向き合い方を考え直す大きな転機となりましたが、オリンピックシーズンの集大成となる世界選手権が日本で開催されるということで、激しいチケット争奪戦に加わり女子フリー以外は何とかチケットを確保することができました。

しかし初日は大学の卒業式と重なってしまい、東北地方に住んでいた私は卒業式が終わると急いで家に帰って支度を済ませ、慌てて新幹線に乗り込み世界選手権が行われるさいたまへと向かいましたが、途中で乗り換えを間違えかなりの時間をロスしてしまいました。

車内で初日の男子ショートの滑走順を見つめながら、もう最終グループ前の町田くんの演技には間に合わないなと諦め、せめて最終グループの羽生くんの演技に間に合えばいいなと願いつつ、前回全日本を観に行ったときの記憶を頼りに新幹線と電車を乗り継ぎ何とかさいたまスーパーアリーナに到着しました。

【会場に入って感じた違和感】

会場に入ると羽生くんのショートの曲が聞こえ、入口から遠い天井席を取ってしまった自分を恨みつつ、急いでエスカレーターに乗り自分の席へ向かうとちょうど演技が終わるところで、演技後の観客の様子で何かあったんだなとわかりました。

ノーミスの演技ならもっと会場は盛り上がってたはずだろうと思いつつ、演技の振り返り映像を見ると4回転で転倒しているところが映り、ああこのミスがあったからかと納得し、この転倒を見なくて済んだのはある意味ラッキーだったのかなと思うことにしました。

しかしミスがあっても91点台の高得点で2位につけ、さすがソチオリンピックの金メダリストだなと思いつつ、1位は町田くんだったらいいなと願いながら、次のペーター・リーベルスの演技を迎えました。

【ソチオリンピックで最も印象に残った男子の演技】

ソチオリンピックの男子は優勝した羽生くんも含め、どの選手もミスが出る大混戦となりましたが、そんな中で個人的に一番印象に残ったのは、リーベルスさんのショートの演技でした。

「クロックス」の美しく疾走感のある音楽と爽やかなブルーが映える綺麗なグラデーションの衣装が凄く好みで、音楽から衣装までまさに私の理想を具現化したようなこの作品を、オリンピックという大きな舞台で4回転からのコンビネーションを含め全てミスなくこなし、それほど名前の知られていなかったリーベルスさんの鮮烈な演技が男子では一番輝いて見えました。

その作品を生で観られるということで期待していると、曲が流れた瞬間からオリンピックの記憶が走馬灯のように蘇り、4回転トウループなどのジャンプでミスはありましたが、綺麗な音楽や衣装を純粋に楽しむというフィギュアを観始めた頃の初心を思い出させてくれる素敵な演技でした。

続いてハビエルが得意のコミカルな曲に乗せて4回転サルコウを鮮やかに決めると、その後もミスなくこなし96点台の高得点で2位につけ、さらに最終滑走のハン・ヤンもトリプルアクセルに4回転トウループと迫力あるジャンプを次々と決めて、ノーミスの素晴らしい演技で男子ショートは幕を閉じました。

そして最終結果が映し出されたスクリーンを目を凝らして見てみると、町田くんが何と98点台というとんでもない得点でトップに立っていて、見届けることはできなかったけど無事良い演技ができたんだなと一安心し、男子ショートは少ししか観られませんでしたが素敵な演技をいくつも観られて幸せな気分で会場を後にしました。


こうして短くも充実した時間を過ごすことができた男子ショートを終え、翌日から本格的に観戦する様子は次回お話しします。

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村