オリンピックシーズンの全日本は二日目を迎え、女子ショートではいつか生で観てみたいと願っていた演技を次々と観ることができ、夢見心地の中まだまだ有力選手が控えていました。
【選手のイメージにぴったりの秀逸な作品】
美姫ちゃんの次に登場したのは、前回のオリンピックでの銀メダルや世界選手権優勝など数々の実績を残し、長年日本の女子フィギュアを引っ張ってきた、浅田真央選手でした。真央ちゃんの登場とともに会場は大声援に包まれ、彼女はやはり日本のファンにとって特別な存在なんだなと実感しました。
「ノクターン」の明るいピアノの音色に乗せて演技が始まり、最初のトリプルアクセルを降りると会場からは大きな歓声が上がり、続くトリプルフリップも決めて勢いに乗っていきました。
さらに美しいスピンで魅了すると、後半のトリプルループからのコンビネーションも軽やかに決め、可憐に舞うステップも美しく、終盤ではピアノの旋律と見事に調和したスピンで最後まで観客を惹きつけました。
明るくきらきらしたピアノの音色に乗せて可憐に舞う姿はまさに私のイメージする真央ちゃんそのもので、この「ノクターン」は本当に彼女にぴったりの曲だなと思いながら、大歓声とともに次々と立ち上がる周りの観客と一緒にスタンディングオベーションを送りました。
真央ちゃんはこの美しく完成された演技で73点台という高得点とともに堂々のトップに躍り出て、過酷なオリンピック代表争いで一歩抜け出す素晴らしいスタートを切りました。
【大舞台で持ち前の爆発力を見せる選手】
そして最終グループも終盤にさしかかる中登場したのは、世界ジュニアで優勝してシニアデビュー以降もジュニアの勢いそのままに駆け抜け、シニアとして初めてのオリンピックシーズンを迎える、村上佳菜子選手でした。「ヴァイオリン・ミューズ」の激しい旋律に乗せて勢いよく最初のジャンプへ向かい、トリプルトウループ-トリプルトウループのコンビネーションを鮮やかに決めて最初から気迫を感じました。
後半のトリプルフリップとダブルアクセルも鮮やかに決め、ものすごい気迫で観客を惹きつける見事なステップを観ていると、シニアデビューのシーズンに「ジャンピン・ジャック」に乗せてうさぎのように元気に跳ね回っていた姿を思い出し、改めて爆発力のある選手だなと思いました。
素晴らしい演技に本人は終わった瞬間から顔をくしゃくしゃにして泣き出し、泣きながらお辞儀をする彼女を観て微笑ましいなと思いつつも、すごいプレッシャーだったんだろうなと思うとこちらまで泣けてきて、会場も明るい雰囲気になり総立ちで温かい声援と拍手を送りました。
キスアンドクライでくしゃくしゃの顔が映し出され会場から笑いが起きる中、67点台という素晴らしい得点が出てまた泣き出してしまい、その様子に再び会場から笑いが起きるという和やかな雰囲気で、感情をさらけ出す素直で天真爛漫なところがファンに愛されるんだなと感じました。
オリンピックシーズンにもプレッシャーをものともしない素晴らしい演技の連続に、改めて女子のメンタルの強さを感じた全日本ですが、まだまだ目が離せない女子の戦いと、そこから息つく間もなく始まる男子の戦いについて次回はお話しします。
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